業務にいかせる心理の話

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#003 教育は最初が大切

こちらは2018年10月に弊社メールマガジンに掲載された記事の再掲です。

私は、苦労した体験があって良かったなと思うことが多いのですが、新入社員や子供に苦労をさせることに抵抗のある人も多いようです。

さて、それはどうなのでしょうか?

イヤでしかなかった経験が私の宝物

私は、3歳から家業を手伝っていました。
小学生時代も、夜には家業の電気工事店の手伝いがある状態。
配線のハンダ付けとか、電線のカバーを剥がして中の鉄を集めるとか、子どもながらにそんな仕事をしていました。

楽しいから手伝っていたのかというと、そんなことはなく、火傷はするし銅線と鉄線を間違えたら殴られるので、イヤでイヤでしかたなかったです。

社会に出て最初に勤めた会社でも、昼間は身体を酷使して働き、夜は夜で事務作業。パソコンもない時代でしたので、仕入れ金額が10円合わないがために徹夜して電卓と格闘する毎日。やっと金額が合ったと思ったら、在庫品の発注ミスが発覚して業務が中断して怒られる。
毎日へとへとになるまで働いていましたが、本当にイヤでイヤでしかたなかったです。

でも、今思うと、そのことがあるから毎日ニコニコしていられるのだと思います。

最初の経験が一番インパクトがある

おかげさまで、こういう過酷な体験をすると、他人がギブアップするような状況でも、あまり苦しく感じません。

シェリル・クロウやロッド・スチュアートもカバーしているイギリスのミュージシャン、キャット・スティーヴンスの楽曲に「First Cut is the Deepest」という歌があります。
直訳すると「最初の傷が最も深い」。
前後の歌詞から言えば「初めての失恋がいちばん傷つく」という意味です。

人間は、物事を相対的に判断する癖があります。勝ち抜き戦のように「前」と「今」を比較して「今」がどうなのかを判断しようとします。

初めての場合は、比較対象がなく印象が鮮烈なので、1回目と2回目・3回目・それ以降と比べれば1回目が一番インパクトが強く記憶に残ります。だから、First Cut is the Deepest なのです。

何事も最初が基準になる

恋愛体験ばかりでなく、他の体験でも同じことが言えます。最初に苦しい体験をして比較基準ができあがると、その後、似たようなことがあっても、たいていは「前よりマシ」と思えるものです。

子どもの虐待や労基法違反のブラック企業を容認するわけではありません。
なぜなら「がまんは心が憎しみに変わる。目標は辛抱に変わる」。
ですから、目標のない我慢である虐待やサービス残業が良いわけはありません。

しかし、何事も最初が基準になるのですから、子どもや新入社員には辛抱になるような体験をさせましょう。

その体験が厳しくても、その苦労はきっと子どもや新入社員にとって後々の苦難を乗り越えるための糧になります。

失敗もせず問題を解決した人と、十回失敗した人の時間が同じなら、
十回失敗した人をとる。同じ時間なら、失敗した方が苦しんでいる。
それが知らずして根性になり、人生の飛躍の土台になる。

これは、松下幸之助さんの言葉です。

成功者は苦しみを肯定しています。失敗も肯定しています。
苦しみを苦しみに留まらせておかないで、失敗を失敗のままにしないで、喜びに変える努力をするからです。

ぜひ、子供や新入社員に厳しい目標を与え、基準をアップさせてあげましょう。辛抱を学ばせてあげましょう。

いつまでも、あなたやあなたの会社が彼らを守ってあげられるわけではありません。
必要以上に守り甘やかすのではなく、彼らに厳しく接することも必要です。

まとめ

良くも悪くも最初の体験が基準になりやすいもの。
新入社員の仕事への基準を高くしてあげたほうが本人のためです。
そのために我慢でなく辛抱と思えるような目標を与えてあげてくださいね。

マインドック 鈴木貴子

マインドック

鈴木栄美子

フジテレビ・日本テレビほか、多数出演! 独立して18年。クライアントの9割が増益。反応率5倍や0から月商200万円、1億円から3億円などの実績。顧客心理の誘導で、高額商品がバンバン売れる集客コンサルタント。

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